誕生の晩に見た夢。

 

 

 

生まれたあの日のお話。

 (出産の内容ですので、ご注意ください。)

  

32Wの妊婦検診に、いつも通りに出かけました。

少し変わったことといえば、前回逆子なので体操を指導してもらってやっていたぐらい。

 

混雑する病院で、ずいぶん待って名前が呼ばれました。

カーテンの向こうで、

エコーで見ている先生が、

 

『逆子、治ってますね~』といった後、

 

しばらく沈黙があって、

 

見た先先の顔が、いつもと違う。

 

 強張っている…

 

『赤ちゃんが浮腫んでいます。すぐに手術しないといけない』

 

と説明しながら、どこかに電話でやり取りが始まりました。

おそらく、緊急帝王切開手術の手配だったと思います。

 

そのまま看護師さんに付き添われて、病棟に向かいながら

 

え―ちょっと待って。

これから、えーどうなるの?

手術って産むの?え―今から?

検診に来ただけなのに、どーして―。

車で来たのに―。

 

こんな支離滅裂なことを叫んでいました。

パニックの私。

 

 

 

程なくして主人が駆け付けたときには、

 

私の体にたくさんのドクターやナースの人たちが囲んで、それぞれのことをやっていました。

 

 

エコーでおなかの赤ちゃんを細かく診ているドクター方々。

採血やオペの準備で点滴をつけているナース方々。

 

受診から2時間後には手術室にいました。

 

帝王切開は腰から下だけの麻酔なので、

ぼんやりと意識があって手術のやり取りがうっすらわかる状態。

 

 手術室には、

NICUのドクターが保育器を持って待機している。

 

お腹から取り出された娘が、

運ばれるのが横目で見えました。

 

 

『ぷっくりしていて、きれいなピンク色のお地蔵さんみたいでかわいい』

 

泣き声は上げなっかけれど、

その様子を見て、

 

 

『よかった、これで大丈夫』

 

 

緊急な帝王切開になったけれど、

NICUの設備がある病院で、産科もNICUのドクターも揃っている日で幸運だったね。

と安堵している私たち夫婦のもとに、

 

 

産科主治医も病室に来てくださり

 

『今赤ちゃん見てきました。胎児水腫の治療を受けていますが

血色も良かったので一安心ですね。』と。

  

 

その晩にこんな夢を見ました。

  

荒れる海を、とってもちいさな子どもが、小さなお椀のような船に乗っていました。

そう、あの一寸法師の光景でした。

   

   

   

大おしけの海で、お椀の船が今にも転覆しそうでした。

小さい子どもは、眉を寄せて困った顔で踏ん張っているけれど、

どんどん遠くに流されて見えなくなっていく…

 

それをどこかで見ている私、 

 

『あの子、あんなに小さいのに一人で大丈夫かな?』

  

と、呟いたとこで目が覚めました。 

 体重 1880グラム 。

 

後でわかったことですが、

原因不明の胎児水腫なので、浮腫んでいたようです。

ぷっくりしていたのは、そのためだったのです…

右矢印続きます。