NICU日記②

前回続き右矢印はじめて手を握る-NICU日記

 

 

私一人だけの退院で、自宅に居ても
母親として何もしてやることがないので、娘日記を書き始めました。
入院の8日間は、その時覚えている内容を記していました。
 
 
入院2日目。
面会が待ち遠しくて、時間になったらウキウキと娘のところへ。
 
昨日と様子が全く違っている。
別の赤ちゃんのようでした。
体の色が紫色で、風船のように膨らんでいる…
 
昨日、主治医が
 
『まだ、おしっこが出ていないんです』
と言っていた意味が分かった。
 
検査する限り、機能の問題は特にないのにどうして…
2回も体中の血液を入れ替えをしても、
 
 
次の日も出ない、また次も
おしっこが出ませんでした。
 
大人がこれだけ出なければ、命に関わることになると。
 
私の目から見ても、
娘の命のろうそくが短くなっていくのが
感じられる・・・怖かった。
 
 
 
その時の娘日記には、
数日後、主治医の○○先生より「尿がほとんど出ないので、
またむくみが強くなっている。次の治療として腹膜還流をします」と説明。
機能していない腎臓の代わりとなるらしい。
処置後、また呼ばれる。
お腹に管がまた1つ増えている。体の色が赤黒く変わっている。
 
 
 
ふくまくかんりゅう…
これが考えられる最後の治療、と言われた。
 
さいご…もうないの?
 
 
毎日、保育器越しに
『オシッコでろー』
 
絶対死なせない光線送っていました…
おそらく私の目は、血走っていたと思う。
 
 
 
NICU入院中、何度も山があり
医療の限界と私たち親の無力を突きつけられました。
 
けれど、
 
そこから先は
子どもの生命力、そして神さまの領域かもしれないです。
 
 
娘だけでなくNICUの赤ちゃんたちはみんな、
大人なら根を上げてしまう治療も黙々と受けていて、
 
今を生きることだけ
をやっていました。
 
もし、できるなら
 
『あの時、お母さんにはどうして欲しかった?』
ってお空の娘に聞いてみたい。
 
 『もっと笑って欲しかった』
っていうかな…びっくり
 
続きます右矢印